概要

 デートに誘った彼。歩く、しゃべる、ただそれだけ。そんな中彼の口から出た一言「手を、つないでもいいですか?」どこのカップルがこんな許可を取って手をつなぐというのだろうか。バカ。そして夜、電話をするも、拒否られる彼・・・。

本章2:「手をつないでもいいですか?」

 海の見える港。って港は海が見えて当たり前ですな。何を話したか覚えてない。それだけ彼は舞い上がっていた、緊張していたと言える。
 でも不思議と、その日見た光景は今でも忘れない。断片的になってはいるが。
 どれだけ歩けば気が済むんだろうか。というくらい歩いただろうか。

「手を、つないでもいいですか?」

 不意に彼の口をついた言葉は、一言一句まごうことなく、こんなセリフだった。

「え?」

 びっくりするのも当然だ。それでも恥ずかしそうに、いいよ、と答える葉子。
 彼の思いは加速する。

 本来は実家からの帰りの日に会う予定だったのだが、少し予定が変更されて、その日、葉子は実家に戻っていった。
 もうとまらない。
 もうとめられない。
 彼の葉子への思い。
 そして夜、彼は葉子にメールをするが、どうしても我慢できなくなって電話をする。

「・・・」

 電話を切られた。


次回:本章3 同じ

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